(BD)バケモノの子

本日のBlu-rayは
バケモノの子(初見)
2015年 1:58 30~40Mb/s(AVC) 6.91Mbps(リニアPCM 5.1ch)

春のファミリー企画1本目。
ポスト宮崎駿の最有力候補である細田守監督の最新作。
前作「おおかみこどもの雨と雪」では母親がテーマだったが、
本作では「父と子」をテーマに、
“あらゆる世代が楽しめる”エンタメ活劇を目指したとか何とか。
まさにファミリー映画に相応しい作品ではなかろうか。
ただちまたでの評価は著しくなく、
細田ファンなので一応買ってはみたものの、今日まで積んでいた・・・
ちょうど良い機会なので観てみようかと。


内容は人間界とバケモノ界がパラレルに存在する世界を舞台に、
バケモノ界に迷い込んだひとりぼっちの少年と、
孤独なバケモノ熊徹との修行と冒険の物語。

すっかり深夜アニメ脳になってしまった私からすれば、
もしもバケモノの子が深夜アニメだったとすれば、3話切りは必至。


まず何がやりたいのかサッパリ分からない。
バケモノ界に迷い込んだボッチ少年の冒険活劇なんて、
今はやりの異世界なろう系そのものだし、
すっげー楽しみにしていたのだが、
中盤以降は好き勝手に人間界とバケモノ界を行き来するようになり、
ヒロインとの恋愛要素が大きなポジションを占めだし、
最終的にも人間とバケモノのどっちつかずで終わってしまい不完全燃焼。

唐突かつ無駄な場面転換が多過ぎて戸惑う。
序盤は良かったものの、
バケモノ界の放浪の旅、人間界での大検受験、
ヒロインに壁ドン、ボスキャラの鯨化、クライマックスで説教するヒロイン。
流れぶった切りの唐突展開にポカーンですわ。
ハッキリ言って「父と子」をテーマにしておいて、
ヒロインとの淡い恋愛ごとは邪魔でしかない。


リアルワールドの渋谷の雑踏風景や、
バケモノたちの住む異世界ファンタジーをパラレルに展開し、
修行や冒険、恋愛と勉強、父親やバケモノ仲間たちとの絆など、
あらゆる世代が楽しめるファミリー向けのエンタメ作品にはなっていると思うのだが、
どうも子供向けと大人向けの要素を都合よく取り入れてしまったが為、
その食い合わせの悪さに気付いていないのではなかろうか。
何というか、
子供目線なのか大人目線なのか分らないブレブレ感とでも言おうか。
人間とバケモノのどっちつかずそのままに、
子供向け・大人向けのどっちつかず。

ちがうんだよ、
狭義的な世界観や物語でも一貫してテーマを貫けば、
自然と幅広い層への共感を得られるんだよ。
最初から幅広い層を狙った世界観や物語を、
器用に組み込んじゃうとテーマが散漫になって、
結局は一部の人達にしか共感を得られなくなってしまうんだ。
まさに器用貧乏

画質は良好。
渋谷の街並みの雑多感とバケモノ界の開放感との対比。
この辺はサマウォでも似た物を感じたが、
より洗礼され緻密かつ魅力的な映像世界が描かれている。
手書きの温もりとデジタルの見栄えも違和感無く、
安定したアニメーションなので不満は一切無い。


音質も良好。
リニアPCM 5.1chなので歪み感の一切無いクリアな音質。
音量は-9db、アニメ映画なので迷ったがシネマDSPはアドベンチャーを選択。
サラウンド感は過去作イチの秀逸なサラウンドメイク。
街並みの雑踏の方向や距離感が分る臨場感があり、
それでいてアクションシーンでの前後左右への素早い移動音など、
劇場サラウンドを意識して作られている。
低音も割りと厚みがしっかりしており、
図体のデカい熊徹の重み感もしっかり伝わってくる。

ポスト宮崎駿の細田守監督最新作。
「父と子」をテーマという、
いかにも小さいお子さんがいるお父さんが作った映画という感じで、
“あらゆる世代が楽しめる”エンタメ活劇としてそれなりではあるものの、
反面、
子供向け・大人向けどっちつかずの半端感も否めず。
特に中盤以降の現実と異世界を行き来し始めるあたりから、
ヒロインが急に大きなポジションを占め、
父と子の絆とは関係ない所で話が進み違和感ありあり。

サマーウォーズ」、「おおかみこども」と注目を集める細田守監督だけに、
期待し過ぎてしまったのかもしれない。
そつなく器用にこなした王道路線の本作も、
普段はアニメを観ないライトユーザー層には、
そこそこの満足と感動があるかもしれない。


      



テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

2016.04.28 | Comments(4) | Trackback(0) | 映画 他

コメント

おはようございます

CMからして微妙な雰囲気でしたが、細田監督のファンであるnorさんから観ても微妙でしたか。でもアニメーションの質は満足だったようで良かったですね。

>狭義的な世界観や物語でも一貫してテーマを貫けば、自然と幅広い層への共感を得られるんだよ。

おぉ~、深いですね。確かに何年経っても色褪せない名作というのは、一つのテーマを貫いているものが多い気がします。
映画でもなんでも八方美人じゃ人の心は動かせないということか。

今回もご参加ありがとうございました♪

2016-04-29 金 07:20:25 | URL | 宵乃 #Jluqsbno [ 編集]

やっぱ時かけ

最初のが一番で
後の作品は、なんか今一歩
ですね。
細田さん大丈夫?
だいぶ前にレンタルで
見てしまったので
今回のイベントには
あげませんでした。

2016-04-29 金 18:50:19 | URL | レーザー #1BkSkYno [ 編集]

>宵乃さん

どもどもお疲れ様です。

> CMからして微妙な雰囲気でしたが、細田監督のファンであるnorさんから観ても微妙でしたか。でもアニメーションの質は満足だったようで良かったですね。

期待していただけに辛口評価にならざるを得ませんでした。
まぁ誰であろうと毎回良作が作れるハズも無いと思いますので、
これを糧に次回作では細田ワールド全開の作品を作って欲しいと願います。


> おぉ~、深いですね。確かに何年経っても色褪せない名作というのは、一つのテーマを貫いているものが多い気がします。
> 映画でもなんでも八方美人じゃ人の心は動かせないということか。

たぶん細田監督は努力肌のタイプなのでしょうね。
頭で考え器用にまとめられる技量もあって、周囲の期待(ポスト宮崎駿)に応えようと・・・
なんとなく新海誠の「星を追う子ども」を思い出しました(苦笑)
ちなみにポスト細田守が新海誠らしいです。

2016-04-30 土 00:36:43 | URL | nor #- [ 編集]

>レーザーさん

個人的には、
サマウォ>>>おおかみ>時かけ>>>バケモノ
の順番です。

やりたい事と周囲の期待ってのがあるのでしょう。
細田監督は本来、オタク向けのアニメの方が向いているんですけどね。

2016-04-30 土 00:39:20 | URL | nor #- [ 編集]

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